製作者 Ettore Sarandrea &Massimo Sarandrea&Cerroni
Ettore Sarandreaは本当の職人でデザイナーとは一線を隔する。彼の本業は板金工でメカニックは彼の工場では通常手掛けていない。お得意のグラスファイバー樹脂やカーボンファイバーを使いどんな形でも作り出してしまう彼の技がそこ彼処にこのチンクエチェントMaxiには光っている。そんな彼のスポーツカーへの情熱は、自らメカニックさえも手掛けてしまうが彼の人としての人望の厚さから多くの協力者が彼の匠の技を支えている、そんなよき仲間の一人であるCerroniはイタリア海軍出身の腕の良いエンジニアでイタリア各地から彼の腕を頼ったプライベーターは言うに及ばずコンストラクターの仕事までこなしてしまう豪腕でEttore
Sarandreaの良き理解者でもある。こうして彼はスクラップになりかけていた1台のチンクエチェントの車体から、サーキットや彼の地方で開催されるロードレースで勝利する為の「大きなおもちゃ」作りを思いついた。Ettore
Sarandreaは実現不可能と思われる夢の前でも決してたじろがないタイプの人間でプライベートタイムさえも寝る間も惜しんで仕事場で過ごし、限られたツールと、あまりある情熱で夢を現実のものとしてしまうのだ。本業はクライアントの要望に応えたレーシングカー、ラリーカーの製作とワンオフのスポイラー製作で時間が許せば旧車のレストアも受けてくれる。
文章 Giorgio
Zehnder
翻訳 可児 妙子(アリゼオ・ジャパン)
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